ストリートファイターZERO2' コンピュータキャラクタ最強決定戦

はじめに

『ストリートファイターZERO2'』において、コンピュータの操るキャラクタの中で最も強いのはどのキャラクタか?というのをいいかげんに調べてみました。

調査にはプレイステーション版『ストリートファイターコレクション』に収録されている『ストリートファイターZERO2'』(以下「本作品」と称します)を使用しました。なお、本作品はアーケード版における『ストリートファイターZERO2 ALPHA』とほぼ同等の作品です。

調査方法

OPTION画面で「PLAYER1」と「PLAYER2」の項目を両方とも「HUMAN」から「COM」に変更します。この状態でVERSUS MODEでプレイするとコンピュータ同士で対戦を行うことができます。そして、18人のキャラクタそれぞれを総当たり方式で1回ずつ試合を行い、勝敗結果を調査しました。

何度か試合を繰り返すと結果が変わりそうな紙一重の勝負も多かったのですが、そのときたまたま勝った方を勝者としています。よって、この調査の結果はコンピュータプレイヤーの強さを正確に示したものではありません。

なお、本作品には「エクストラプレイヤー」として、「殺意の波動に目覚めたリュウ」や、「ストリートファイターIIシリーズ オリジナルキャラクタ」、さらにプレイステーション版のVERSUS MODEのみで使用できる「キャミィ」などが登場します。しかし、OPTION画面でコンピュータが操作するように設定すると、VERSUS MODEでこれらのエクストラプレイヤーを選択することはできません。

例外として、「ストリートファイターIIコスチュームの春麗」はコンピュータに操作させることができますが、キャラクタの能力は普通の春麗とほとんど同じなので、同一キャラクタとみなしました。

対戦条件

対戦成績

コンピュータプレイヤーどうしの対戦成績
名前 RYU ADO CHU GUY KEN DHA GEN SAK ROL ZAN NAS BIR ROS SOD SAG GOU VEG DAN
RYU 2-1 2-0 2-0 2-0 2-1 1-2 2-1 2-0 1-2 2-1 2-0 2-0 1-2 0-2 0-2 2-0 2-0
ADON 1-2 0-2 2-0 0-2 2-0 0-2 1-2 2-1 0-2 0-2 2-1 2-0 2-0 0-2 2-0 2-1 2-0
CHUN-LI 0-2 2-0 0-2 0-2 1-2 1-2 1-2 0-2 0-2 0-2 2-0 2-0 1-2 0-2 0-2 0-2 2-0
GUY 0-2 0-2 2-0 0-2 2-1 0-2 2-1 1-2 0-2 1-2 0-2 1-2 2-0 1-2 0-2 2-1 2-0
KEN 0-2 2-0 2-0 2-0 2-0 2-0 2-0 2-0 1-2 2-0 2-0 2-0 2-0 0-2 0-2 2-0 2-0
DHALSIM 1-2 0-2 2-1 1-2 0-2 0-2 2-1 2-0 1-2 2-0 2-0 0-2 1-2 1-2 0-2 1-2 2-1
GEN 2-1 2-0 2-1 2-0 0-2 2-0 1-2 2-0 0-2 1-2 2-1 1-2 1-2 2-1 0-2 0-2 1-2
SAKURA 1-2 2-1 2-1 1-2 0-2 1-2 2-1 0-2 2-0 1-2 2-0 2-0 1-2 0-2 0-2 2-1 2-1
ROLENTO 0-2 1-2 2-0 2-1 0-2 0-2 0-2 2-0 0-2 0-2 2-0 2-1 0-2 0-2 0-2 1-2 2-0
ZANGIEF 2-1 2-0 2-0 2-0 2-1 2-1 2-0 0-2 2-0 2-0 2-0 0-2 2-1 0-2 1-2 2-0 2-0
NASH 1-2 2-1 2-0 2-1 0-2 0-2 2-1 2-1 2-0 0-2 0-2 1-2 0-2 2-1 1-2 1-2 2-1
BIRDIE 0-2 1-2 0-2 2-0 0-2 0-2 1-2 0-2 0-2 0-2 2-0 0-2 0-2 0-2 1-2 1-2 1-2
ROSE 0-2 0-2 0-2 2-1 0-2 2-0 2-1 0-2 1-2 2-0 2-1 2-0 2-0 1-2 1-2 2-0 2-0
SODOM 2-1 0-2 1-2 0-2 0-2 2-1 2-1 2-1 2-0 1-2 2-0 2-0 0-2 1-2 0-2 2-0 2-1
SAGAT 2-0 2-0 2-0 2-1 2-0 2-1 1-2 2-0 2-0 2-0 1-2 2-0 2-1 2-1 2-0 2-0 2-0
GOUKI 2-0 0-2 2-0 2-0 2-0 2-0 2-0 2-0 2-0 1-2 1-2 2-1 2-1 2-0 0-2 2-0 2-0
VEGA 0-2 1-2 2-0 1-2 0-2 2-1 2-0 1-2 2-1 0-2 2-1 2-1 0-2 0-2 0-2 0-2 2-1
DAN 0-2 0-2 0-2 0-2 0-2 1-2 2-1 1-2 0-2 0-2 0-2 2-1 0-2 1-2 0-2 0-2 1-2

コンピュータキャラクタ全般の傾向

『ストリートファイターZERO2』からの新要素として「オリジナルコンボ」が導入されました。しかし、コンピュータキャラクタはオリジナルコンボをまったく使用しません。また、ダウン回避も使ってきません。なお、昔(初代ストリートファイターII時代)のようなあからさまないかさまはしてきません。:-)

各キャラクタごとの傾向

リュウ

成績

コメント

起きあがりに攻められてもほぼ確実にリバーサルで昇龍拳を出して迎撃してくるので、相手はなかなか試合の主導権を奪えません。また、真空波動拳が効果的に決まっていました。

アドン

成績

コメント

無敵時間はほとんどありませんが、ライジングジャガーはかなり強力で、相手のジャンプ攻撃を叩き落としていました。しかし、ジャガーリボルバーが相手を飛び越してしまい、反撃を受けてしまうケースが多かったようです。

春麗

成績

コメント

かなり弱い部類に入ります。アルゴリズムは『ストリートファイターZERO2』と同じだと思われますが、ALPHAにおける基本性能の弱体化が影響しているようです。

ガイ

成績

コメント

ダメージの大きい技が少なく、スーパーコンボも当たりにくいためなかなか勝てません。疾駆けで突進したところを反撃されることが多く、苦戦していました。

ケン

成績

コメント

相手が攻撃を仕掛けてくるのに合わせて、絶妙のタイミングで昇龍裂破を出してきます。また、しゃがみ中キックが決まったら直後にキャンセルをかけてスーパーコンボを出したりもします。ジャンプ攻撃は昇竜拳できっちり撃退してきます。隙がありません。

ダルシム

成績

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基本的に相手の攻撃に対応して迎撃をするタイプのキャラクタなのですが、コンピュータのダルシムはドリルキックやスライディングで果敢に攻めていきます。当然、ガードされたときは確実に反撃を受けてしまいます。しかし、無敵対空技を持っていないキャラクタはドリルキックにてこずっていました。

成績

コメント

連続技や百連勾でどんどんダメージを与えていきます。意外に強かったのですが、なぜかダンに敗北しました。おそらく何回か試合を繰り返せば結果も変わるでしょう。

さくら

成績

コメント

咲桜拳と春風脚を連発します。必殺技がうまく決まったときはあっさり勝ちますが、決まらないときは迎撃されてあっさり負けます。

ロレント

成績

コメント

基本的に相手を撹乱させるタイプのキャラクタですが、コンピュータ相手では撹乱のしようがありません。また、無敵技や確実な対空技がないのが厳しいところです。ただ、なぜかコンピュータはテイクノープリズナーをほとんどガードしないので、これでかなりのダメージを与えていました。

ザンギエフ

成績

コメント

なぜか飛び道具をあまりガードしません。バニシングフラットを使って飛び道具を吸収しようとすることも多いのですが、タイミングが合わずダメージを受けてばかりいました。そのためか飛び道具を連発してくるキャラクタには苦戦し、特にサガットには手も足も出ない一方的な敗北を喫しました。

しかし、コンピュータはザンギエフに対しても接近戦で攻めてくるので、投げ技系の必殺技でどんどんダメージを与えていました。特に、相手が空中攻撃をしかけてきたときは、すぐさまガードしてスクリューパイルドライバーを決めていました。ぎりぎりまで体力を減らされても、大技で一気に逆転して勝つパターンが多く見られました。

ナッシュ

成績

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初代ストリートファイターII時代からおなじみのガイルの3段技(ジャンプ攻撃→しゃがみ中パンチ→サマーソルトキック)をすきあらば狙っていくのですが、ガイルのサマーソルトキックと違い、ナッシュのサマーソルトシェルは地上にいる敵に当たりにくいので、落ち際に反撃を受けまくっていました。

さすがに「歩きながらサマーソルトシェル」とか「ソニックブームを撃った直後にサマーソルトシェル」といったことはしてきませんでした。:-)

バーディ

成績

コメント

とにかく弱いとしか言えません。飛び道具をあまりガードしません。というより攻撃に対してあまりガードをしません。また、同じタイプのキャラクタであるザンギエフやソドムに比べて投げ技系必殺技をあまり使いません。特にスーパーコンボのブルリベンジャーはほとんど使いませんでした。これでは勝てなくてもしかたありません。ダンにすら敗北しました。

ローズ

成績

コメント

隙の少ない技が多いのですが、決め手に欠けます。ぎりぎりで勝つ試合が多くありました。

ソドム

成績

コメント

ブツメツバスターを多用しますが、絶対につかめない間合いやタイミングでも連発するので、その隙をつかれて反撃されていました。しかしダイキョウバーニングがかなり強力で、たまに繰り出す立ち強キック→ダイキョウバーニングの連続技が決まると、ほとんど勝負が決まっていました。

サガット

成績

コメント

タイガーショット・グランドタイガーショットを連発しているので相手はなかなか近づけません。近づいてきても強タイガーブロウで迎撃して一気にダメージを与えます。

豪鬼

成績

コメント

やはり基本性能の差は大きく、ALPHAにおける弱体化もなんのそのといったところです。しかしながら、豪波動拳や灼熱波動拳を連発しているときに飛び込まれて連続攻撃を受けてしまうこともよくありました。

べガ

成績

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空中攻撃に対する確実な迎撃手段がないので、空中攻撃に反撃ができないのがつらいところです。起き上がりに攻められたときはベガワープで必死に逃げていましたが、逃げているだけでは敵にダメージを与えられませんし。

ダン

成績

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予想通りの成績でした。しかし、強の断空脚はなかなか強力で、これが決まりだすと相手を窮地に追い込む場面もありました。

総合順位

  1. サガット(15勝2敗)
  2. ケン(13勝4敗)
  3. 豪鬼(13勝4敗)
  4. ザンギエフ(13勝4敗)
  5. リュウ(12勝5敗)
  6. ローズ(9勝8敗)
  7. アドン(9勝8敗)
  8. ソドム(9勝8敗)
  9. 元(8勝9敗)
  10. さくら(8勝9敗)
  11. ナッシュ(8勝9敗)
  12. ベガ(7勝10敗)
  13. ダルシム(6勝11敗)
  14. ガイ(6勝11敗)
  15. ロレント(6勝11敗)
  16. 春麗(4勝13敗)
  17. ダン(3勝14敗)
  18. バーディー(2勝15敗)
Author: Shingo Endo <s-endo@yk.rim.or.jp>
Last Updated: 2001-12-30
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